課題解決の鍵:自己成長と課題の分離の重要性

雑学・学び

DE&Iという言葉を耳にする機会がありますか?

ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョンのそれぞれの頭文字から来ています。

海外では近年社会問題化しているマイノリティへの社会構造的不平等がその言葉の

流れを生んでいると思っていますが、私も含めてやや日本人には

理解されにくいのではないでしょうか。

順を追って書き記していこうと思います。

ダイバーシティ(Diversity)

ダイバーシティとは多様性のこと。

年齢、性別、民族、宗教、疾病、性自認、性的指向、教育、国籍等の違いを互いに

認めて尊重することです。

社会では一人一人が多様な視点、宗教や文化の違いなどを持っています。

これらの違いを認識し、背景とは無関係に一人一人を尊重し、

大切にすることを学んだときにのみ、多様性の力を発揮し、その恩恵を得ることができます。

近年LGBTが認識されるようになり、多様性も近く感じるようになったかもしれませんが、

基本的に周りにいるのは日本語を話す肌や顔が似通った日本人で、宗教の違いもほとんどなく

普段の日常生活の中で多様性を意識する場面というのは少ないのではないでしょうか。

エクイティ(Equity)

公平性とは、情報や機会をすべての人に”公平”な扱いを保証しようとするものです。

平等”ではなく”公平”

公平性は、それぞれの利点と障壁が存在し、その結果、すべての人が同じ状態から

できることではないことを認識しています。

公平性とは、その不平等なスタート地点を認識し、

対処することを約束することから始まる行動の流れです。

これはお互いの信頼関係に基づいて構築された環境でのみ可能です。

インクルージョン(Inclusion)

インクルージョンとは包括性のことです。

多様性の存在を尊重し、すべての人々が平等に参加し、受け入れられる環境を作ることを指します。

異なる背景や意見を持つ人々が自由に発言し、皆が関わることが可能な文化や体制を

構築することが目的です。

公平と平等の違い

これら3つの中でも多くの日本人は、Eの解釈を「公平」ではなく、

『平等』と捉えている認識がありますね。

イラストの説明でいえば、体格も異なる子供と大人が、同じスタートラインから走り始めて

タイムを競うのが「平等」。

それぞれの違いがあることを認識して、スタートラインを分けて同じくらいの時間で

ゴールできるよう調整しスタートするのが「公平」です。

このイラストであれば、当然”公平”であるべきと思われるのではないでしょうか。

でも、認識としては日本人にすり込まれた”男女平等”の言葉が先行し、

事あるごとに言われるのは”平等”だったりしませんか。

例としてあげれば

●育休明けの女性は定時で帰り、しわ寄せが周りにくると不平等と感じる

●同じ仕事しているのに、給料が違う。

これらは平等に扱われるべきと感じる自分がいて、それが満たされないから不平等と感じる。

しかし、公平という側面では違いがあることがあります。

公平の側面でみれば、

●育休明けの女性が定時で帰るのは、保育園の子供を迎えに行くためへの配慮

●同じ仕事をしているが、キャリア・ランクの違いがあるのだから会社のシステム上は公平

公平という認識をしていながらも、平等ではないという言葉で不満を掲げたい側面があったり、

単純に公平と平等を認識できておらず、そういった心理になることがあると思われます。

大事なのは言葉の認識と課題の分離

”公平と平等の認識がきちんとできていない”が前提の日本人の中で、結局ここの理解を強めるより

課題の分離が大事なのではないでしょうか。

先の例でいえば、定時で帰る育休明けの女性に対する不満は、会社のシステムがあるので

自分の対応すべき課題ではなく、自分ができることにフォーカスすればいいのです。

給料の面で不公平と感じたとしても、自分の課題をコツコツすることだけが

やるべきことで、周りとの不平等を嘆いていても変わらないのです。

この言葉の認識ができていない土台を問題視しないわけではないですが、それよりも

課題の分離という形で考え方を「今の自分」に向けることが、

日々を豊かにするのではないでしょうか。

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