「早くしなさい!」と言い疲れたママへ。子どもの自主性が育つ仏教のステキな教え

子育て

 「宿題はやったの?」

「明日の時間割は?早くお風呂に入りなさい!」

お子さんが小学生になると、親はやることの多さに焦り、毎日のように「指示出し」ばかりしている自分に気づくことはありませんか?

帰ってきたらランドセルは放り投げたまま、ゲームや動画に夢中。何度優しく言っても動かず、結局最後にママが雷を落として、子どもがふてくされながら動く……。毎日この繰り返しで、夜にはぐったりしてしまいますよね。

「どうしてもっと自分で考えて動いてくれないんだろう」

「高学年になってもこのままだったらどうしよう

お子さんに自立してほしいと願うからこそ先回りして言ってしまうのに、言えば言うほど子どもはやる気をなくしていく。本当はガミガミ怒る口うるさいお母さんになんてなりたくないのに、と自分が嫌になってしまうママはとても多いものです

そんな「つい口出しして手伝いたくなる」ママの心に、ふっと寄り添ってくれる禅(仏教)の言葉があります。

それは「啐啄同時(そったくどうじ)」という言葉です。

鳥のヒナが卵からかえるとき、内側から殻をコツコツとつつく音を「啐(そっ)」と言います。それに対して、親鳥が外側からコツコツとつついて手助けをすることを「啄(たく)」と言います。 ヒナの「外に出たい!」という内側の意志と、親鳥の「今だね!」というサポートが、ピタリと同じタイミングで重なったとき、殻は綺麗に割れてヒナは広い世界へ出てくるのだという教えです

これを小学生への日常の声かけに置き換えてみると、どうでしょうか。

私たちが「早くやりなさい!」「困るのはあなたよ!」と毎日細かく指示を出してしまうとき。

それは親鳥が、お子さんの内側の音を待たずに「早く出てきなさい!」と外から無理やり殻を割ってしまっている状態といえるかもしれません。

子ども自身が「やらなきゃ」と内側からつつき始める前に殻を割られてしまうと、いつまでも「親に言われたからやる」という受け身の姿勢になり、自分で考えて行動する力が育ちにくくなってしまいます。

ときには、子どもが自分から動く(=啐)のを、じっと待つ勇気も必要です。

たとえば、宿題をやり忘れて学校で先生に注意されたり、準備をしなくて自分が困ったりする「小さな失敗の経験」こそが、内側から殻をつつく最大のチャンスなのです。

ママが先回りして失敗をすべて防いであげるのを少しだけお休みして、「困ったら自分で気づくはずだ」と信じてみませんか。

「口を出さずに見守る」というのは、実はガミガミ怒ったり手伝ってしまったりするよりも、何倍も忍耐力がいります。

それだけ、ママが毎日真剣にお子さんの将来を考えている証拠なのです。 次に「早くしなさい!」と口から出そうになった時は、グッと飲み込んで

「今は『啐啄同時』のタイミングを待つ時間だな」

と微笑んでみてください。 お子さんは必ず、自分のタイミングで殻を破る立派な力を持っています。ママは焦らず、あたたかく見守る親鳥として、少しだけ肩の力を抜いてみてくださいね。

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