「会話が減って寂しい…」と悩む思春期ママへ。親子の空気が温まる仏教のヒント

子育て

 「おかえりなさい!」と言っても、「ん」とだけ言って真っ直ぐ自分の部屋へ直行。 「今日、学校どうだった?」と気を使って聞いても、「別に」「普通」という冷たい返事か、ひどい時は「うざいから放っておいて」のひと言……。

あんなに「ママ、聞いて!」とその日にあったことを全部話してくれた可愛い我が子はどこに行ってしまったのだろうと、ポツンとリビングで寂しさを噛みしめている。お子さんが思春期を迎えたママなら、きっと誰しも経験する切ない瞬間です。

「私が何か嫌われるようなことを言ったのかな」

「このまま心が離れてしまったらどうしよう」。

機嫌を損ねないように腫れ物に触るように接しては、空回りして傷ついてしまう。

まるで親の片思いのような、距離感の難しい毎日にすっかり疲れ果ててしまうママも多いのではないでしょうか。

そんな、子どもの「心のシャッター」の前でどうしていいか分からず立ち尽くしてしまったときに、大きなヒントをくれる仏教の言葉があります。

それは「和顔愛語(わげんあいご)」という教えです。

「和顔」とは、穏やかでニコニコとしたやさしい笑顔のこと

「愛語」とは、相手を思いやるあたたかくてやさしい言葉のことです

仏教では、何か特別なものを用意したり、悩みを根本から解決してあげたりできなくても、「ただ、やさしい笑顔とあたたかい言葉を向けるだけで、相手の心をポッと救う立派な『施し(プレゼント)』になる」と教えています。

実は、思春期の子どもたちは、自分自身でもどうしてこんなに気分がイライラするのか分からず、心の台風のど真ん中で必死にもがいています。

そんなときに、親から「どうしたの?」「何があったの?話しなさい」と心の中に土足で踏み込まれると、防衛本能からついトゲトゲした言葉の針を出してしまうのです。

ですから、この時期のママは「聞き出し役」や「アドバイザー」のプレッシャーをいったん手放して、「港の灯台」のような存在にシフトチェンジしてみませんか。

気の利いた会話や、深いコミュニケーションは無理に取らなくても大丈夫です。

ただ毎日、「おはよう」「おかえりなさい」「ご飯できてるよ」という日常の短い挨拶だけを、やわらかな笑顔(和顔)と、やさしい声(愛語)でフワッと投げてあげるだけでいいのです。

たとえ無視されても、無愛想に背中を向けられても、そこに見返りは求めません。

「自分がどんな態度をとっても、お母さんだけはいつも変わらず、あたたかい温度で変わらずそこにいてくれる」という事実と安心感こそが、外の世界で戦う子どもにとって、一番の支えになります。

親との会話が減って寂しく感じるのは、お子さんがしっかりと「自立」という階段を上っている大成功の証拠です

「うざい」と言われて心がチクリと痛んだときは、ママ自身のためにあたたかいお茶をいれて、ホッと一息ついてくださいね。

「和顔愛語」のあたたかい灯りで照らし続けていれば、嵐が過ぎ去ったあと、必ずまた大人同士の新しい心地よい親子関係が始まります。

何も心配はいりません。

どうか、ドンと大きく構えてその成長の時期を信じて待っていてあげてくださいね。

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